Master Wing
敷地北側奥に位置する接客用の二階建ての棟です。一階の奥座敷は、かつて関西では檜よりも高級といわれ、城郭の座敷に好んで用いられた栂の良材を用いた、いわゆる「栂普請(トガブシン)」となっています。縁起のよい八宝が散りばめられた透かし彫り欄間も必見です。
二階座敷には、全体に遊びが加えられ、春陽荘の中でも最も華やかな空間が広がります。煤竹を編んだ網代の天井や、角胡麻竹を格子に用いた「格天井」、縁側化粧軒裏の「扇垂木」など、数寄屋風の意匠を随所にご覧いただけます。
渡り廊下を北に進むと、本格的な茶室「風月庵」へと導かれ、お茶会などを楽しんでいただくことができます。
【文化庁登録有形文化財情報】 建造年:1941 木造2階建、瓦葺、建築面積124㎡ 登録年月日:2004年3月2日 寝殿北側に建つ木造総2階建,入母屋造,桟瓦葺で,1・2階とも8畳の座敷と6畳の控室からなる。基本的には繊細な数寄屋風であるが,銘木を用いた床・棚,竹格子とした格天井,木舞打扇垂木とした2階の軒庇など,独自性のある意匠が要所に見られる。 |
客殿一階
客殿二階其の一
客殿二階其の二