環境配慮

文化財を後世に残すには、いろんな側面で負担の少ない持続可能な運営が求められると考えています。環境配慮もそのひとつで、低炭素・循環型社会作りに貢献する運営に取り組むことで、地球規模で考え、運送や暖房などにかかる化石燃料の消費を抑えることができます。景観保全を優先していますので屋根の上にソーラーパネルなどは設置できませんが、電力自由化により自然エネルギー率が多い会社と契約しています。また製材所や瓦工場の副産物を資源化して有効利用をしています。貴賓館の冬期の暖房・給湯と湯殿の給湯は薪ボイラーを各棟で活用し、化石燃料への依存度を制限しています。蔵で眠っていた建具を新しい洗面台や壁材として活用、成長の早い竹を使った集成材フローリングやバーテーブルへの採用、淡路島で採取される淡路砂利やリサイクル瓦での造園、界面活性剤を含まない生物分解性の高いシャンプー・リンス・清掃洗剤の選択、雨水を利用した散水、ソーラー換気扇などがあります。8本の帯を縫い合わせてリメイクした貴賓館のベッドカバーは見る者を楽しませてくれます。一文化財ながらも世界観を持ってSDGsの達成に少しでも貢献したいと思っています。

「脱プラスチック」の取組みプラぜろ兵庫県

国内はもちろん、国際社会に向けても脱プラスチック宣言をしています。ほとんどのプラスチックの使用は根絶しています。お客様の持ち込み、飲食サプライヤーや運送会社、梱包で発生するプラスチックが現在の課題です。

シングルユースのプラスチックは、海洋プラスチック問題などを引き起こす要因となっている他、焼却による地球温暖化など間接的な環境負荷があることが知られています。私たちはアメニティーの廃止(歯ブラシ・歯磨き粉は販売)、シャンプー、リンス、ボディーソープもプラスチックのディスペンサーのタイプからガラスとシリコンのタイプに交換しました。飲食部では、ケータリングは通い箱の利用、ストローはステンレスの繰り返し使えるものを、ゴミ箱は新聞紙を折りたたんで袋の形にしたものを採用しています。

サイクリストなど、給水ボトルを持ち歩いている人にはペットボトルを買わなくてもいいように無料で水道が使える蛇口を表玄関の門柱横に設置しております。

石鹸ベースの無添加無香料

新聞の袋を採用

食品ロス対策について

食品ロスについては、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」のターゲットの一つとして、削減目標が定められるなど、社会の関心が高まっており、事業者に求められる役割もますます大きくなってきています。春陽荘では特別な催し物でシェフや料理人によるケータリングを除く通常営業では、朝ごはんと甘味処の営業が該当します。地域経済を考えてなるべく市内の飲食店のご利用をしていただいておりますが、お持ち帰り用容器の無料貸出、漁師町での朝ごはんの提供店への協力要請、政府の食品ロス削減に向けた普及啓発に協力をしています。